2016.2.3

<p>朝のラジオで蘭丸の話をしてたとかで、<br>

起きるなり母が蘭丸のエピソードを教えてくれた。<br>

あの部屋の戸を閉めてこなかったかもしれないから、見てきてくれ、と言われたとき、<br>行ってみると閉まっていたのだけれど、そっと音がしないように開けて、思いっきり閉めて閉める音を立て、閉めてまいりました、と報告したのだとか。<br>

この廊下は滑るから気をつけるように、と言われれば、滑って転んだ、とか。<br>

聞いていて、蘭丸は、信長のしたいようにさせてあげていたのだなぁ、まるで聖霊のようだ、と感じた。<br>

小姓として始終そばについていて、とんでもない暴君ぶり(分離の信念ゆえの)を目にすることも多々あったはずで、<br>そんなものを見てしまえば、恐怖感を持ってしまうことはどちらかといえば自然かもしれない。<br>でも、自分に恐怖感を持ち、ビクビクしたりする様子というのはわかるもの。双方疑心になっていく。<br>それで信長周りの武将たちは光秀のようなことになるか、へーこらへーこらするか、だったのだと思う。<br>

蘭丸は、信長から信頼が厚かったことで有名な小姓だが、それは、もちろん、気がきくとか、忠実だとか、そういうこともあるけれど、<br>自分も殴られたりするのではないか、という不信や疑心がなく、そういう目で信長を見ていないことを信長が感じていたからだったのではないか、と思った。<br>

乱世で、お互いに領地の奪い合いをし、<br>天下統一という大義を掲げ(罪悪感)<br>天下のトップに立とう(分離の信念、神に取って代わろう)と、探り合いをしていたような時代にあって、<br>全く疑わず、言われた通りにしてあげ、恐怖や不信の目を向けない蘭丸は、<br>信長の癒しだったかもしれないなぁと、思ったのでした。</p>