2016.3.11 テキスト

<p>27章Ⅷ 2

この世界の夢想は多くの形をとるが、その理由は、肉体は自分が自律的であり実在していることを、いろいろなやり方で証明しようとするからである。それは、この世界の宣言するところによれば価値があり実在するものとされる小さな円形の金属や紙切れにより買い求めたものを、自分の身につける。肉体は、そうしたものを得るために仕事をし、無意味なことを行い、そうして手に入れたものをまた自らが必要としてもいなければほしくもない無意味なもののために投げ捨てる。自分を守り、自分のものと呼べる無意味なものをさらに収集するために、他の肉体を雇い入れる。肉体は自分の夢を共有できる特別な肉体を周囲に探し求める。時には肉体は、自分よりも弱い肉体の征服者であるという夢を見ることもある。しかし、夢の中のある局面においては、自分を傷つけたり拷問したりする他の肉体たちの奴隷となることもある。</p>