2016.4.7 誘惑

<p>奇跡講座 テキスト 31章Ⅶ-12<br>

いかなる形をとるように見えても、誘惑とは常に、自分自身では無い自己でありたいという願望を反映しているにすぎない。そしてその願望から1つの概念が生起し、その概念が、あなたは自分で願う通りのものであると教える。それは、それを生み出した願望が大切にされなくなるまで、あなた自身についての概念であり続ける。しかしあなたがその願望を大切にしている間は、あなたの眼に映る兄弟は、あなたから生まれた願望を抱く形象である自己の似姿ということになる。見るという行為は願望を表象することしかできない。なぜならそれには創造する力がないからである。<br><br>

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それならば、誘惑に対する警戒を怠らず、誘惑とは自分自身を本来の自分ではないものにしようとする狂った無意味な願望に他ならないことを覚えておきなさい。そしてまた、あなたは本来の自分の代わりにどんなものになりたいと思っているのか、それについてもよく考えてみなさい。それは狂気と苦痛と死からなるものであり、裏切りと暗黒の絶望や、死んで恐れの夢を終わらせる以外に何の望みもない挫折の夢からなるものである。これこそが誘惑であり、それ以上の何ものでもない。</p>